ロード・バランサの仮想ホスト名
1つ以上のリスナーのロード・バランサで仮想ホスト名を使用します。
DNSシステムで作成したレコードと組み合せて使用すると、ロード・バランサ用に作成するリスナーに仮想ホスト名を割り当てることができます。リスナーに関連付けられたホスト名は、そのリスナーのバックエンド・セットに対応します。これらのバックエンド・セットは、異なるアプリケーションをホストする特定のバックエンドにトラフィックをルーティングします。仮想ホスト名の利点を示します:
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関連付けられた単一のIPアドレス。ネームサーバーで作成されるDNSエントリに基づく複数のホスト名は、同じロード・バランサのIPアドレスを指し示すことができます。
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単一のロード・バランサ。アプリケーションごとに個別のロード・バランサは必要ありません。
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単一のロード・バランサ・シェイプ。単一のロード・バランサの背後で複数のアプリケーションを実行すると、帯域幅総需要の管理および使用状況の最適化に役立ちます。
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バックエンド・セット管理の簡素化。1つのリソースでバックエンド・サーバーのセットを管理すると、ネットワークの構成と管理が簡素化されます。
次の仮想ホスト名管理タスクを実行できます:
正確な仮想ホスト名("app.example.com"など)を定義することも、ワイルドカード名を使用することもできます。ワイルドカード名では、名前の最初または最後の部分のかわりにアスタリスク(*)を使用します。仮想ホスト名を検索すると、サービスによって、次の優先順位で最初に一致するバリアントが選択されます:
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アスタリスクなしの完全一致名(
app.example.com
など)。 -
アスタリスクで開始する最長ワイルドカード名(
*.example.com
など)。ノート
接頭辞ワイルドカード名には、HTTPSサイトのワイルドカード証明書が必要になる場合があります。
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アスタリスクで終了する最長ワイルドカード名(
app.example.*
など)。ノート
接尾辞ワイルドカード名には、HTTPSサイトのマルチドメイン・サブジェクト代替名(SAN)証明書が必要になる場合があります。
適用する一致パターンを指定する必要はありません。パターンは、アスタリスクの位置(開始、終了、なし)に固有です。
仮想ホスト名には次の考慮事項が適用されます:
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正規表現は使用できません。
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仮想ホスト名をリスナーに適用するには、最初に、ロード・バランサに関連付けられた1つ以上の仮想ホスト名を作成します。
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仮想ホスト名の選択優先度は、リスナーの構成順序に関連していません。
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最大16の仮想ホスト名をリスナーに適用できます。
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最大16の仮想ホスト名をロード・バランサに関連付けることができます。
仮想ホスト名機能は、HTTPおよびHTTPSリスナーのみをサポートしており、TCPリスナーはサポートしていません。
デフォルト・リスナー
リスナーに仮想ホスト名が指定されていない場合、そのリスナーは割り当てられているポートのデフォルトです。
ポート上のすべてのリスナーに仮想ホスト名がある場合、そのポートに対して構成されている最初の仮想ホスト名がデフォルト・リスナーとして機能します。