ブロック・ボリュームのパーティションの拡張
Oracle Cloud Infrastructure Block Volumeサービスを使用すると、オフライン・ボリューム・サイズ変更によりブロック・ボリュームのサイズを拡張できます。詳細は、ボリュームのサイズ変更を参照してください。より大きなボリューム・サイズを利用するためには、ブロック・ボリュームのパーティションを拡張する必要があります。ブート・ボリュームについては、ブート・ボリュームのパーティションの拡張を参照してください。
ボリュームのサイズ変更が完了したら、サイズ変更したボリュームに対する最初のバックアップが完全バックアップになります。完全ボリューム・バックアップと増分ボリューム・バックアップの詳細は、ボリューム・バックアップ・タイプを参照してください。
必須IAMポリシー
インスタンスのパーティションを拡張する際に、特定のIAMポリシーは必要ありません。ただし、インスタンスのゲストOSで必要なコマンドを実行する権限が必要となる場合があります。詳細は、システム管理者に問い合せてください。
Linuxベースのイメージでのブロック・ボリュームのパーティションの拡張
Linuxベース・イメージでは、次のステップを使用して、ブロック・ボリュームのパーティションを拡張します。
前提条件
ボリュームのサイズを変更した後、パーティションの拡張とファイル・システムの拡大を行う前に、ボリュームをインスタンスにアタッチする必要があります。詳細は、インスタンスへのブロック・ボリュームのアタッチおよびブロック・ボリュームへの接続を参照してください。
Linuxパーティションの拡張
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パーティションを拡張するボリュームを特定するために、次のコマンドを実行して、アタッチされたブロック・ボリュームをリストします:
lsblk
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次のコマンドを実行して、
parted
によりボリュームのパーティション表を編集します:parted <volume_id>
<volume_id>はボリューム識別子(
/dev/sdc
など)です。 -
parted
を実行すると、次のエラー・メッセージが表示される場合があります:Warning: Not all of the space available to <volume_id> appears to be used, you can fix the GPT to use all of the space (an extra volume_size blocks) or continue with the current setting?
この場合、エラーを修正するか、エラーを無視して現在の設定で続行するかを確認するプロンプトが表示されます。エラーを修正するオプションを指定します。
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ボリュームの正確な開始位置がわかるように、次のコマンドを実行して、表示単位をセクターに変更します:
(parted) unit s
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次のコマンドを実行して、パーティション表内の現在のパーティションを表示します:
(parted) print
ルート・パーティションの「数値」列、「開始」列および「ファイル・システム」列の値をノートにとります。
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次のコマンドを実行して、既存のルート・パーティションを除去します:
(parted) rm <partition_number>
<partition_number>は、「数値」列の値です。
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次のコマンドを実行して、パーティションを再作成します:
(parted) mkpart
Start?
プロンプトで、「開始」列の値を指定します。File system type?
プロンプトで、ファイル・システム列の値を指定します。End?
プロンプトで、100%
を指定します。 -
次のコマンドを実行して、
parted
を終了します:(parted) quit
このコマンドにより、パーティション表が、指定した新しいパーティション設定で強制的にリライトされます。
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ルート・パーティションが拡張されたことを確認するために、次のコマンドを実行して、アタッチされているブロック・ボリュームをリストします:
lsblk
ルート・パーティションを拡張した後は、ファイル・システムを拡大する必要があります。次の手順で、ファイル・システムに適用可能なステップを実行します。
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ファイル・システムを拡大する前に、次のコマンドのいずれかを実行して、拡張されたパーティションのファイル・システムの問題を修復します。
XFSファイル・システムの場合:
xfs_repair <partition_id>
ext*ファイル・システムの場合:
e2fsck -f <partition_id>
<partition_id>はパーティション識別子(
/dev/sdc1
など)です。詳細は、XFSファイル・システムのチェックおよび修復を参照してください。 -
修復する問題がもうないことを確認した後、
xfs_growfs
を実行するマウント・ポイントを作成する必要があります。これを行うには、次のコマンドを実行して、ディレクトリを作成し、そのディレクトリにパーティションをマウントします:mkdir <directory_name> mount <partition_id> <directory_name> -o nouuid
<partition_id>はパーティション識別子(たとえば、
/dev/sdc1
)で、<directory_name>はディレクトリ名(たとえば、data
)です。 -
マウント・ポイントを作成した後、次のいずれかのコマンドを実行して、ファイル・システムを拡大します。
XFSファイル・システムの場合:
xfs_growfs -d <directory_name>
<directory_name>は、前のステップで作成したディレクトリの名前(
data
など)です。ext*ファイル・システムの場合:
resize2fs <partition_id>
<partition_id>はパーティション識別子です。
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ファイル・システム・サイズが正しいことを確認するために、次のコマンドを実行して、ファイル・システムの詳細を表示します:
df -lh
Windowsベースのイメージでのブロック・ボリュームのパーティションの拡張
Windowsベース・イメージでは、Windowsインタフェースを使用して、またはコマンドラインからDISKPARTユーティリティを使用して、パーティションを拡張できます。
Windows Server 2012以降のバージョン
Windows Server 2012、Windows Server 2016、Windows Server 2019またはWindows Server 2022を実行しているインスタンスにアタッチされたブロック・ボリュームのパーティションを拡張するステップは同じで、次の手順で説明されています。
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インスタンスで「ディスクの管理」システム・ユーティリティを開きます。
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拡大されたブロック・ボリュームを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択します。
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「ボリュームの拡張ウィザード」の手順に従います:
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拡張するディスクを選択し、サイズを入力して「次へ」をクリックします。
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ディスクとサイズの設定が正しいことを確認し、「完了」をクリックします。
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「ディスクの管理」でブロック・ボリュームのディスクが拡張されていることを確認します。
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インスタンスで管理者としてコマンド・プロンプトを開きます。
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次のコマンドを実行して、DISKPARTユーティリティを起動します:
diskpart
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DISKPART
プロンプトで、次のコマンドを実行して、インスタンスのボリュームを表示します:list volume
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次のコマンドを実行して、拡大されたブロック・ボリュームを選択します:
select volume <volume_number>
<volume_number>は、パーティションを拡張するブロック・ボリュームに関連付けられた番号です。
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次のコマンドを実行して、パーティションを拡張します:
extend size=<increased_size_in_MB>
<increased_size_in_MB>は、パーティションの拡張後のサイズ(MB)です。
注意
DISKPARTユーティリティを使用する場合は、現在使用可能な領域を超えてパーティションを拡張しないでください。パーティションを過度に拡張すると、データが失われる可能性があります。 -
パーティションが拡張されたことを確認するために、次のコマンドを実行し、ブロック・ボリュームのパーティションが拡張されていることを確認します:
list volume