Oracle E-Business Suiteの同時処理が遅い
共有アプリケーションにファイル・ストレージを使用するOracle E-business Suite (EBS)システムでは、アプリケーションの実行速度が遅くなります。
次のような症状がありますが、これらに限定されません:
- EBSの同時リクエストの完了に時間がかかるか、完了しない
- EBSアプリケーションが遅い
- インスタンスでコマンドに長い時間がかかるか、ハングする
- インスタンスでサーバーの負荷が高くなる
原因: オペレーティング・システム・レベルまたはアプリケーション・レベルでコマンドラインまたはスクリプトを使用して、大規模ディレクトリに対して直接または間接的にls
、find
、du
またはrsync
を実行しています。これらのディレクトリ・スキャン操作では、ファイル・ストレージにコストがかかります。ディレクトリのサイズが大きくなると、操作の完了に時間がかかるため、アプリケーションのパフォーマンスに影響します。
解決策:次のコマンドを実行して、log
ディレクトリとout
ディレクトリの同時処理のサイズを確認します:
stat $APPLCSF/$APPLLOG
stat $APPLCSF/$APPLOUT
これらのディレクトリに100,000を超えるファイルが含まれている場合は、ls
、find
、du
またはrsync
ジョブをすべて取り消します。ディレクトリ・サイズは常に100,000ファイル未満にしてください。ファイル・システム内に他の大きなフォルダがあり、同時処理がそのようなフォルダに依存している場合は、そのサイズを縮小することを検討してください。
同時処理ファイルを格納するサブディレクトリ構造を実装し、ディレクトリ・サイズを制限する、APPLLDM
ストレージ・スキームを使用します。手順は、Oracle Cloud Infrastructure File Storageサービスを使用したOracle E-Business Suiteリリース12.2または12.1.3でのアプリケーション層ファイル・システムの共有を参照してください。