ファイル・ストレージへのオンプレミス転送が遅い

ファイル・ストレージのファイル・システムがオンプレミス・サーバーに直接マウントされていると、オンプレミス・サーバーからOCI File Storageへのファイルの転送が遅くなります。

原因: NFSプロトコルはインターネット上でのやり取りが多いため、オンプレミス・インスタンスにファイル・ストレージのファイル・システムを直接マウントするとたいへん時間がかかります。

解決策: fpsyncなどのパラレルrsyncツールを使用して、オンプレミスからOCIファイル・ストレージへの転送にインスタンス間ストリーミングを使用します。例:

  1. 必要であれば、既存のファイル・ストレージ・マウント・ターゲットと同じサブネットにインスタンスを作成します。次に、インスタンスからファイル・システムをマウントできるように、セキュリティ・ルールおよびエクスポート・オプションを設定します。
  2. オンプレミスのrootユーザーのSSH公開キーをOCIインスタンスの~/.SSH/authorized_keysファイルに追加します。詳細は、Linuxインスタンスでのキー・ペアの管理を参照してください。
  3. 次のようなコマンドを使用して、オンプレミス・インスタンスでfpsyncユーティリティを含むOracle Linux開発者リポジトリを有効にします:

    yum --enablerepo ol7_developer_EPEL install -y fpart
    yum --enablerepo ol8_developer_EPEL install -y fpart
    ノート

    コマンドは、使用中のOracle Linuxのバージョンによって異なります。
  4. オンプレミス・インスタンスのrootユーザーとして、新しいOCIインスタンスを使用してOCIファイル・ストレージへの転送を実行します:

    #oci_instance=<oci_instance_privIP>
    #src=<source_directory>
    #dest=<FSS_mount_point_in_the_instance>
    #fpsync -v -n `nproc` -o "-lpgtoDxXH --progress --exclude .snapshot --log-file /tmp/fpsync_ssh_instance.log" ${src} root@${oci_instance}:${dest}

    fpsyncコマンドを使用する場合は、次の点を考慮してください:

    • ソースの内容のみがコピーされるように、${src}と${dest}の後に/があることを確認します。
    • ファイル・ストレージのマウント・ターゲットをソースとして使用する場合は、.snapshotディレクトリを除外してください。そうしないと、コピー時間が大幅に増加します。
    • 現在のfpsyncリリースではrsyncオプション-aを指定できないため、このコマンドでは-lpgtoDが使用されます。

詳細とオプションについては、fpsyncのマニュアルページを参照してください。