RSYNCまたはFPSYNCを使用したリージョンからリージョンへのファイルのコピーが遅い

rsyncまたはfpsyncを使用して、あるリージョンのファイル・システムから別のリージョンのファイル・システムへのデータのコピーすると、処理速度が遅くなります。

原因: 一般に、リージョンからリージョンへのNFSトラフィックには高いコストがかかります。それぞれ異なるリージョンにある2つのNFSサーバー間でファイルをコピーすると、時間がかかる可能性があります。

解決策: rsyncまたはfpsyncを使用して異なるリージョンにあるマウント済ファイル・システム間でデータをコピーするかわりに、fpsyncおよびインスタンス間ストリーミングを使用します。

fpsyncツールは、rsyncのパラレル・ラッパーです。fpsyncをインストールするには、次のようなコマンドを使用して、fpsyncユーティリティを含むOracle Linux開発者リポジトリをOCIインスタンスで有効にします:

yum --enablerepo ol7_developer_EPEL install -y fpart
yum --enablerepo ol8_developer_EPEL install -y fpart
ノート

コマンドは、使用中のOracle Linuxのバージョンによって異なります。

このような標準コマンドでは、データがコピーされます。

fpsync /<fss_src_region>/test /<fss_dest_region>/

ツールのインストール後、インスタンス間ストリーミングおよび次のようなコマンドを使用します。

fpsync -o "-e ssh --progress" /<fss_src_region>/test <ssh_user>@<remote_ip>:/<fss_dest_region>/

詳細およびオプションについては、fpsyncのマニュアルページを参照してください。

パフォーマンス比較

2つのアプローチのパフォーマンスの違いを示す例を次に示します:

# date; time fpsync -o "-e ssh --progress --log-file ~/speedtest.log" /fss_src_bom/test root@DR_hyd:/fss_dest_hyd/ ; date
Sun Mar 13 15:22:58 GMT 2022

real 0m1.467s
user 0m0.111s
sys 0m0.075s
Sun Mar 13 15:23:00 GMT 2022

# ls -ltrd test
drwxr-xr-x. 2 root root 1 Mar 13 15:22 test
# du -sh test
1001M test
# cp -r test test1

# date; time fpsync -o "--progress --log-file ~/speedtest1.log" /fss_src_bom/test1 /fss_dest_hyd/ ; date
Sun Mar 13 15:25:16 GMT 2022

real 1m28.847s
user 0m3.688s
sys 0m1.439s
Sun Mar 13 15:26:44 GMT 202