冗長性の処置: ケース1

このトピックでは、コンソールでアラートが発生する可能性のある冗長性の問題のうちの1つについて説明します。

問題のサマリー

オンプレミス・ネットワークをVCNに接続する冗長なFastConnect仮想回線があります。ただし、これらの仮想回線は両方とも、同じOracleエッジ・ルーター上で終了しています。そのルーターで定期的なメンテナンスが実行されると、Oracleへの接続でリスクが発生します。

状況に応じて、問題を修正する方法は2つあります。

Oracleパートナを使用している場合

次の図は、この問題を示しています。

修正前:

この図は、異なるプロバイダで実行されているが、同じOracleルーターで終了する複数の仮想回線を示しています。

この場合、それぞれ異なるOracleパートナ(図ではXおよびY)を使用している複数のFastConnect仮想回線があります。各パートナには、Oracleへの2つの物理接続があり、それぞれ異なるOracleルーター(図ではAおよびB)を経由します。

この問題は、両方の仮想回線が同じOracleルーター(図のルーターA)で終了しているところにあります。

修正後:

この図は、異なるプロバイダで実行されており、異なるOracleルーターで終了する複数の仮想回線を示しています。

この問題を修正するには、いずれかのパートナと連携して、もう一方のOracleルーター(図のルーターB)を経由する新しい仮想回線を確立します。新しいセカンダリ仮想回線が起動して稼働中になったら、古いセカンダリ仮想回線(図の物理接続Y-A上)を削除します。

サードパーティ・プロバイダまたはOracleとのコロケートを使用している場合

次の図は、この問題を示しています。

修正前:

この図は、同じOracleルーターに対する複数の物理接続を示しています。

この場合、2つの物理接続(クロスコネクト・グループ)があり、どちらも同じOracleルーター(図のルーターA)を経由します。

修正後:

この図は、それぞれ異なるOracleルーターを経由する物理接続を示しています。

この問題を修正するには、いずれかの物理接続が別のルーター(図のB)を経由する必要があります。これを行うには、Oracle Consoleで新しい物理接続(クロスコネクト・グループ)を設定します。設定時に、その場所の他のFastConnect接続に対するその接続の近接度を指定します。たとえば、次の図は、セカンダリ・クロスコネクト・グループが、そのFastConnectの場所のプライマリ接続(MyConnection-1と呼ばれる)とは異なるルーターで作成されるようにリクエストする方法を示しています。

この図は、コンソールでのルーター近接度情報を示しています。

データ・センターでケーブル配線を設定する作業を行い、新しいセカンダリ・クロスコネクト・グループが起動して稼働中になったら、そのクロスコネクト・グループに新しい仮想回線を作成できます。仮想回線が起動して稼働中になったら、プライマリと新しいセカンダリ・クロスコネクト・グループ間でフェイルオーバーが機能することを確認します。その後、古い仮想回線と古いクロスコネクト・グループを終了できます。