Autonomous Databaseメトリックを使用したデータベース監視

メトリック、アラームおよび通知を使用して、Autonomous Databasesのヘルス、容量およびパフォーマンスを確認できます。Oracle Cloud Infrastructureコンソールまたは可観測性APIを使用して、メトリックを表示できます。

Autonomous Databaseメトリックは、CPUおよびストレージ使用率、データベースのログオンおよび接続試行の成功数や失敗数、データベース操作、SQL問合せ、トランザクションなど、有用な定量データを測定するのに役立ちます。メトリック・データを使用すると、Autonomous Databaseリソースの問題を診断してトラブルシューティングできます。

前提条件

リソースをモニターするには、コンソール、REST APIとSDK、CLIまたは別のツールのどちらを使用しているかに関係なく、管理者が作成するポリシーで、必要なアクセスのタイプが付与されている必要があります。

監視サービスおよび監視対象のリソースにアクセスするには、次のポリシーが必要です。
Allow group <Group_Name>
to read metrics
in compartment <Compartment_Name>
Allow group <Group_Name>
to inspect work-requests
in compartment <Compartment_Name>

ヒント:

アクションを実行しようとして、権限がない、または認可されていないというメッセージが表示される場合は、自分に付与されているアクセス権のタイプ、および作業場所のコンパートメントを管理者に確認してください。

グループにメトリックへのアクセス権を付与する共通ポリシーは、ユーザーによるコンパートメント内のメトリック定義の表示および特定のメトリック・ネームスペースへのユーザー・アクセスの制限を参照してください。

グループに通知へのアクセス権を付与する共通ポリシーについては、グループによるトピックの管理の許可グループによるトピック・サブスクリプションの管理の許可およびグループによるトピックへのメッセージの公開の許可を参照してください。

APIの使用

次のAPIをモニタリングに使用できます:

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。

使用可能なメトリック: oci_autonomous_database

このトピックでは、oci_autonomous_databaseネームスペースのデータベース・サービスによって生成されるメトリックについて説明します。

Autonomous Databasesのデータベース・サービス・メトリックには、次のディメンションが含まれます:
  • AUTONOMOUSDBTYPE

    Autonomous Database、Autonomous Data Warehouse (ADW)またはAutonomous Transaction Processing (ATP)のタイプ。

  • deploymentType

    Exadataインフラストラクチャのタイプ。共有または専用。コンソールを使用して複数のAutonomous Databasesのデフォルトのメトリック・チャートを表示する場合、このディメンションを指定する必要があります。

  • DISPLAYNAME

    Autonomous Databaseのわかりやすい名前。

  • REGION

    Autonomous Databaseが存在するリージョン

  • RESOURCEID

    Autonomous DatabaseのOCID

  • RESOURCENAME

    Autonomous Databaseの名前。

次の表にリストされているメトリックは、作成するAutonomous Databaseで自動的に使用可能になります。これらのメトリックを取得するためにリソースのモニタリングを有効にする必要はありません。

ノート

これらのメトリックが生成される頻度により、有効なアラーム間隔は5分以上です。アラームの作成の詳細は、アラームを作成するにはを参照してください。

次の表に、アスタリスク(*)でマークされているメトリックは、Oracle Cloud Infrastructureコンソールの「サービス・メトリック」ページでのみ表示できます。すべてのメトリックは、このトピックで説明するディメンションによってフィルタ処理できます。

メトリック メトリック表示名 単位 説明 収集頻度
ApplyLag

適用ラグ

このメトリックは、サンプリングされた時点のスタンバイ・データベースがプライマリ・データベースよりどのくらい遅れているかを秒数で表示します。

NA

BlockChanges

DBブロック変更

変更/秒

1秒当たりの変更されたブロックの平均数。

NA

CpuTime*

CPUタイム

秒/秒

一定期間中のデータベースのフォアグラウンド・セッションによる累積CPU時間の平均レート。

統計: 平均

間隔: 1分

NA

CpuUtilization

CPU使用率

パーセント

すべてのコンシューマ・グループ間で集計された、パーセントで表されたCPU使用率。使用率は、データベースで使用可能なCPU数についてレポートされます。

統計: 平均

間隔: 1分

NA

CurrentLogons*

現在のログオン

選択した間隔中に成功したログオン数。

統計: 数

間隔: 1分

1分

DBTime*

DB時間

秒/秒

データベース・ユーザー・セッションがデータベース・コードの実行に費やす時間(CPU時間 + WaitTime)。DB時間は、データベース・コール・レイテンシ(レスポンス時間)とコール量の両方に直接比例して増加するため、データベース・コール・レイテンシを推測するために使用されます。

これは、一定の時間間隔におけるデータベースのフォアグラウンド・セッションによる累積データベース時間の平均レートとして計算されます。

統計: 平均

間隔: 1分

NA

ECPUsAllocated

割当て済ECPU

整数

選択した期間中にサービスによって割り当てられたECPUの実際の数。

NA

ExecuteCount

実行数

選択した間隔中にSQL文を実行したユーザー・コールおよび再帰コールの数。

統計: 合計

間隔: 1分

NA

IOPS

IOPS

操作/秒

1秒当たりの平均I/O操作数。

NA

IOThroughput

IOスループット:

MB/秒

1秒当たりの平均スループット(MB)。

NA

LogicalBlocksRead

論理読取り

読取り/秒

1秒当たりの論理ブロック読取りの平均数("db block gets" + "consistent gets")。バッファリングされたI/Oと直接I/Oが含まれます。

統計: 合計

間隔: 1分

NA

OCPUsAllocated

割当て済OCPU

整数

選択した期間中にサービスによって割り当てられたOCPUの実際の数。

NA

ParsesByType

タイプ別の解析

解析/秒

1秒当たりのハード解析またはソフト解析の数。

NA

ParseCount*

解析数(合計)

選択した間隔中のハード解析とソフト解析の数。

統計: 合計

間隔: 1分

1分

QueuedStatements

キューされたステートメント

選択した間隔中に、すべてのコンシューマ・グループ間で集計したキュー済SQL文の数。

統計: 合計

間隔: 1分

NA

RedoSize

生成済REDO

MB/秒

1秒当たりの生成済REDOの平均量(MB)。

NA

RunningStatements

実行中の文

選択した間隔中に、すべてのコンシューマ・グループ間で集計した実行中のSQL文の数。

統計: 平均

間隔: 1分

1分

Sessions

セッション

データベース内のセッション数。

統計: 合計

間隔: 1分

1分

StorageAllocated*

割当て済ストレージ領域

GB

一定の間隔中にデータベースに割り当てられた領域の最大量。

統計: 最大

間隔: 1時間

1時間

StorageAllocatedByTablespace*

表領域による割当て済ストレージ領域

GB

一定の間隔中に各表領域に割り当てられた領域の最大量。

NA

StorageUsed*

最大ストレージ領域

GB

一定の間隔中に使用された領域の最大量。

統計: 最大

間隔: 1時間

1時間

StorageUsedByTablespace*

表領域による使用済ストレージ領域

GB

一定の間隔中に各表領域によって使用された領域の最大量。

NA

StorageUtilization

ストレージの使用状況

パーセント

プロビジョニングされたストレージ容量のうち、現在使用中の割合。

すべての表領域の割当て済領域の合計を表します。

統計: 平均

間隔: 1時間

1時間

StorageUtilizationByTablespace*

表領域によるストレージ領域使用率

パーセント

各表領域によって使用されている領域の割合。

NA

TransactionsByStatus

ステータス別のトランザクション

トランザクション/秒

1秒当たりのコミット済またはロールバック済トランザクションの数。

NA

TransactionCount*

トランザクション件数

選択した間隔中のユーザー・コミットとユーザー・ロールバックを合せた数。

統計: 合計

間隔: 1分

1分

TransportLag

トランスポート・ラグ

サンプリングされた時点の、スタンバイ・データベースに対して使用できないREDOのおおよその秒数。

1分

UserCalls*

ユーザー・コール

選択した間隔中のログオン、解析および実行コールを合せた数。

統計: 合計

間隔: 1分

1分

WaitTime*

待機時間

秒/秒

一定期間中のデータベースのフォアグラウンド・セッションによる非アイドル状態の累積待機時間の平均レート。

統計: 平均

間隔: 1分

1分