インスタンスのボリュームの検出

Compute Cloud@Customerでは、ブロック・ボリュームがインスタンスに最初にアタッチされると、インスタンスはボリュームを新しいディスクとして認識します(たとえば: デバイス/dev/sdb)。この手順では、ボリュームを検索してOSで管理できるように、インスタンス内のディスク・デバイスをリストする方法について説明します。

UNIXイメージの場合、インスタンスのブート時にこれらのボリュームをマウントするには、/etc/fstabファイルにボリュームを追加する必要があります。自動的にマウントするためのボリュームの構成(Linuxインスタンス)を参照してください。

オプションで、さまざまな管理タスクを実行して、ストレージ要件に合わせてストレージを構成できます。

管理タスクの実行に使用するユーティリティは、インスタンス内のOSのタイプによって異なります。管理情報の詳細は、インスタンス上のOSのバージョンに関するドキュメントを参照してください。これらのドキュメントライブラリは、役立つ情報へのアクセスを提供します。

Linuxコマンドを使用したインスタンスでのブート・ボリュームおよびアタッチされたブロック・ボリューム・デバイスの識別

  1. インスタンスにログオンします。インスタンスへの接続を参照してください。

  2. ディスク・デバイスをリストします。

    重要

    UNIX OSでは、ボリュームのアタッチ順序は決定的ではないため、リブートのたびに変更される可能性があります。/dev/sdbのようにデバイス名を使用してボリュームを参照する場合、ルート以外のボリュームが複数あると、特定のデバイス名に対してマウントしようとするボリュームが、マウントされるボリュームになる保証はありません。ブロック・ボリュームを認識するようにOSを構成する場合(たとえば、/etc/fstabファイルにボリュームを追加する場合)、この手順の説明に従ってボリュームのSCSI IDを使用します。

    sudo ls /dev/sd*
    /dev/sda  /dev/sda1  /dev/sda2  /dev/sdb

    この例では、/dev/sda/dev/sdbの2つのデバイスがリストされています。

  3. fdisk -lコマンドを使用して、デバイスに関する構成情報を表示します。

    この例では、/dev/sdaがブート・ボリュームで、/dev/sdbがアタッチされたブロック・ボリュームです。

    sudo fdisk -l
    
    Disk /dev/sda: 53.7 GB, 53687091200 bytes, 104857600 sectors
    Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
    Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
    I/O size (minimum/optimal): 8192 bytes / 8192 bytes
    Disk label type: dos
    Disk identifier: 0x000af694
    
       Device Boot Start End Blocks Id System
    /dev/sda1 * 2048 2099199 1048576 83 Linux
    /dev/sda2 2099200 61442047 29671424 8e Linux LVM
    
    Disk /dev/mapper/ol-root: 27.2 GB, 27229421568 bytes, 53182464 sectors
    Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
    Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
    I/O size (minimum/optimal): 8192 bytes / 8192 bytes
    
    
    Disk /dev/mapper/ol-swap: 3145 MB, 3145728000 bytes, 6144000 sectors
    Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
    Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
    I/O size (minimum/optimal): 8192 bytes / 8192 bytes
    
    
    Disk /dev/sdb: 1099.5 GB, 1099511627776 bytes, 2147483648 sectors
    Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
    Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
    I/O size (minimum/optimal): 8192 bytes / 8192 bytes

    この出力例では、/dev/sdaおよび/dev/sdbに関する次の情報を示します。

    • /dev/sdaのサイズは53.7 GB (ブート・ボリューム)です。

    • /dev/sdaには、/dev/sda1/dev/sda2の2つのパーティションがあります。

    • /dev/sdbのサイズは1099.5 GB (アタッチされたブロック・ボリューム)で、パーティションはありません。

  4. ファイル・システムがあり、OSにマウントされているデバイスを識別します。

    sudo df -T
    Filesystem          Type     1K-blocks    Used Available Use% Mounted on
    devtmpfs            devtmpfs  16318164       0  16318164   0% /dev
    tmpfs               tmpfs     16332596       0  16332596   0% /dev/shm
    tmpfs               tmpfs     16332596    8744  16323852   1% /run
    tmpfs               tmpfs     16332596       0  16332596   0% /sys/fs/cgroup
    /dev/mapper/ol-root xfs       26578248 2907292  23670956  11% /
    /dev/sda1           xfs        1038336  292512    745824  29% /boot
    tmpfs               tmpfs      3266520       0   3266520   0% /run/user/0

    この例では:

    • /dev/sda1にはxfsファイル・システムがあり、/boot (ブート・ボリューム)にマウントされています。

    • /dev/sdbは、このブロック・ボリュームがアタッチされたばかりで、ファイル・システムが作成されておらず、まだマウントできないため、リストされません。

  5. 新しくアタッチされたボリュームのSCSI IDを見つけます。

    sudo ls -l /dev/disk/by-id
    total 0
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 dm-name-ol-root -> ../../dm-0
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 dm-name-ol-swap -> ../../dm-1
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 dm-uuid-LVM-83pr2aUrW2ZdCbWgsN4ZRFqvsXGGNZ8JO6il7j1YTWpywZeewYCiA6ywDmIeho1G -> ../../dm-0
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 dm-uuid-LVM-83pr2aUrW2ZdCbWgsN4ZRFqvsXGGNZ8JsaUihE3RWozk5u4p5nOwG9sFcj34AU3F -> ../../dm-1
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 lvm-pv-uuid-Dh9ydC-Rj90-chhj-tkwq-ZI0Z-mfop-Wtg5bh -> ../../sda2
    lrwxrwxrwx. 1 root root  9 Dec  6 18:26 scsi-3600144f096933b92000061ae9bfc0025 -> ../../sda
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 scsi-3600144f096933b92000061ae9bfc0025-part1 -> ../../sda1
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 scsi-3600144f096933b92000061ae9bfc0025-part2 -> ../../sda2
    lrwxrwxrwx. 1 root root  9 Dec  8 15:17 scsi-3600144f096933b92000061b1129e0037 -> ../../sdb
    lrwxrwxrwx. 1 root root  9 Dec  6 18:26 wwn-0x600144f096933b92000061ae9bfc0025 -> ../../sda
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 wwn-0x600144f096933b92000061ae9bfc0025-part1 -> ../../sda1
    lrwxrwxrwx. 1 root root 10 Dec  6 18:26 wwn-0x600144f096933b92000061ae9bfc0025-part2 -> ../../sda2
    lrwxrwxrwx. 1 root root  9 Dec  8 15:17 wwn-0x600144f096933b92000061b1129e0037 -> ../../sdb

    この例では、次の行は sdbに割り当てられたSCSI IDを示しています。

    lrwxrwxrwx. 1 root root 9 Dec 8 15:17 scsi-3600144f096933b92000061b1129e0037 -> ../../sdb

    ここで、scsi-3600144f096933b92000061b1129e0037はSCSI IDです。

    SCSI IDは、/dev/sdbの永続デバイス名で、パーティション分割、ファイル・システムの作成、マウントなどのデバイスに対する管理操作の実行時に使用されます。

    ブロック・ボリューム・ファイル・システムのインスタンスへのマウントの詳細は、「ボリュームの自動マウント(Linuxインスタンス)の構成」を参照してください。

  6. 管理タスクを実行して、ストレージ要件にあわせてブロック・ボリュームを構成します。

    実行する具体的なタスクは、インスタンスを実行するOSのタイプと、ストレージの構成方法によって異なります。詳細は、OSのドキュメントを参照してください。