コスト分析
コスト分析は、Oracle Cloud Infrastructureの支出のトラッキングおよび最適化に役立つ、使いやすいビジュアライゼーション・ツールです。チャートを生成し、Oracle Cloud Infrastructureの消費に関する集計コスト・データの正確で信頼性の高い表形式レポートをダウンロードできます。
コスト分析は、支出トレンドのスポット・チェックおよびレポートの生成に使用します。参考として一般的なシナリオを次に示します:
- コンパートメントXおよびその子の月次コストをサービス別またはタグ別にグループ化して表示。
- タグ・キーAおよびタグ・キーB、値X、YおよびZの日次コストを、サービスと製品の説明(SKU)別にグループ化して表示しています。
- サービスがコンピュートまたはデータベースの毎時コストを、コンパートメント名別にグループ化して表示。
「レポート」メニューから事前定義済のデフォルト・レポートのいずれかを選択し、目的の日付を選択できます。デフォルトでは、「コスト分析」ページが最初に開いたときに「サービス別コスト」レポートが表示されます。「フィルタ」メニューを使用して、特定のタグ、コンパートメント、サービスまたはその他のフィルタでフィルタし、「ディメンションのグループ化」メニューを使用してそれをどのようにグループ化するかを選択します。その結果、チャートおよび対応するデータ表が生成され、CSVデータ表、PDFまたはチャート・イメージとしてダウンロードすることもできます。また、日付、フィルタおよびグループ化ディメンションのカスタム・セットを保存済レポートに保存することもできます。最大10個のカスタム・レポートを保存でき、保存済レポートごとに最大5つのカスタム・タブを追加できます。これにより、グループ化ディメンションの様々な組合せを使用して、コスト・データのカスタム・チャートおよび表を作成できます。関連するコスト分析問合せ設定の詳細は、コスト分析問合せフィールドおよびチャート・データの表示および作業を参照してください。過去の使用状況データに基づいて、将来の使用状況および消費の情報を見積ることもできます。
旧クラシック・バージョンのコスト分析ツールによって提供された内訳を再作成する場合は、現在のバージョンのコスト分析で「SKU (部品番号)」グループ化ディメンションを適用します。新しい方法でコストを探索するには、サービスまたはサービスと製品の説明に基づいてコストを表示することをお薦めします。コスト・トラッキングを行う場合は、コンパートメントまたはタグ別にグループ化することをお薦めします。
コスト・トラッキング・タグだけでなく、すべてのタグがサポートされています。
タグのコストは、タグがリソースに関連付けられた日付に基づきます。これらのタグが適用されるリソースがさかのぼって対象になることはありません。
必要なIAMポリシー
Oracle Cloud Infrastructureを使用するには、管理者がテナンシ管理者によってポリシーでセキュリティ・アクセス権が付与されたグループのメンバーである必要があります。コンソールまたは(SDK、CLIまたはその他のツールを使用した) REST APIのどれを使用しているかにかかわらず、このアクセス権が必要です。権限がない、または認可されていないというメッセージが表示された場合は、どのタイプのアクセス権があり、どのコンパートメントでアクセスが機能するかをテナンシ管理者に確認してください。
ポリシーを初めて使用する場合は、ポリシーの開始と共通ポリシーを参照してください。
コスト分析を使用するには、次のポリシー・ステートメントが必要です:
Allow group <group_name> to read usage-report in tenancy
保存済レポートを使用するには、次のポリシー・ステートメントが必要です:
Allow group <group_name> to manage usage-report in tenancy
認証と認可
Oracle Cloud Infrastructureの各サービスは、すべてのインタフェース(コンソール、SDKまたはCLI、およびREST API)の認証および認可のためにIAMと統合されています。
組織の管理者は、グループ、コンパートメントおよびポリシーを設定して、どのユーザーがどのサービスおよびリソースにアクセスできるかと、そのアクセスのタイプを制御する必要があります。たとえば、ポリシーは、新規ユーザーの作成、クラウド・ネットワークの作成と管理、インスタンスの作成、バケットの作成、オブジェクトのダウンロードなどを実行できるユーザーを制御します。詳細は、アイデンティティ・ドメインの管理を参照してください。異なる各サービスに対するポリシーの記述の詳細は、ポリシー・リファレンスを参照してください。
管理者以外の通常のユーザーが会社所有のOracle Cloud Infrastructureリソースを使用する必要がある場合、ユーザーIDを設定するには、管理者に連絡してください。管理者は、ユーザーが使用できるコンパートメントを確認できます。
コスト分析問合せフィールド
次の表で、コスト分析の問合せフィールドについて説明します。
| フィールド | 説明 |
|---|---|
| レポート | デフォルト・レポートのいずれかを選択します:
保存済レポートをいくつか作成すると、このメニューの「保存済レポート」の下にリストされます。 |
| 開始日/終了日(UTC) |
UTCタイム・ゾーンに従って開始日と終了日を選択します。 いずれかのカレンダ・アイコンをクリックした後、使用状況ストアで使用可能なデータについて、事前定義済の時間範囲を問い合せて選択することもできます:
これらの事前設定された時間範囲は保存済レポートにとって重要です。保存済レポートを起動するたびに時間範囲が自動的に変更されるためです。たとえば、現在の日付が3月18日で、期間が7Dの保存済レポートを作成した場合、レポートには3月11日から3月18日までのデータが表示されます。翌日(3月19日)に同じレポートを起動すると、日付範囲は3月12日から3月19日までに切り替わります。最後に、期間を設定すると、チャートの上の「期間」にもその期間が表示されます。 ノート: 履歴データがテナンシ用にバックフィルされているために、すぐには表示されない場合があります。プロセスが完了すると、最大12か月分の過去の消費データが使用可能になります。 |
| 粒度 |
粒度(毎時、毎日、毎月)は、リクエストされた日付範囲サイズに基づきます。ロジックは次のとおりです:
|
| 表示 |
「コスト」(デフォルト)または「使用状況」に関するレポートを表示できます。 プラガブル・データベースを含む仮想マシン・クラスタの場合は、「属性コスト」または「属性使用量」を選択します。それ以外の場合は、他のすべてのリソースに対して、「コスト」または「使用」を使用します。また、VM以外のクラスタ・リソースに対して「属性コスト」または「属性使用量」を選択すると、「コスト」または「使用状況」と同じ出力が生成されます。詳細は、仮想マシン・クラスタ・プラガブル・データベースからのコストおよび使用状況の表示を参照してください。 |
| 予測の表示 | 過去の使用状況データに基づいて、将来の使用状況および消費の情報を見積ることができます。前提条件および使用状況の情報については、コストの予測を参照してください。「予測の表示」を選択すると、「終了日(UTC)」フィールドが終了予測日(UTC)に変わります。 ノート:予測データを表示する場合、現在の日付の終了日(UTC)後から日付を選択できますが、「予測の表示」が選択されていない場合、これはできません。 |
| 累積 | 選択した期間の値が累積されるように値を変更するには、このオプションを選択します。たとえば、10日分のデータを累積的に調べる場合に、各日の値が$5であるとします。このような場合に「累積」を選択すると、10日間の値がそれぞれ5、10、15、20、25、30、35、40、45、50として表示されます。非累積チャートでは、値は5、5、5、5、5、5、5、5、5、5として表示されます。 |
| フィルタ |
次を基準にしたフィルタリングを許可します:
フィルタの追加、編集、削除およびフィルタ・ロジックの詳細は、フィルタを参照してください。 |
| グループ化ディメンション |
特定のグループ化に関してデータをビジュアル化できます。デフォルトでは、サービス別のグループ化ディメンションが表示されます。一度に1つのみのグループ化ディメンションを表示できます。
グループ化ディメンションの表示と変更の詳細は、グループ化ディメンションを参照してください。 |
チャート・データの表示および作業
「コスト分析」ページが最初に開いたとき、デフォルト・ビューには「サービス別コスト」レポートが表示され、サービス別に「毎日」粒度でグループ化されます。デフォルトの日付範囲は、月の初日から現在の日付までです。「原価分析」チャートは、日付(UTC)をX軸に、原価金額をY軸に編成されています。チャートが表示されているときに、チャート内のデータ・ポイントの上にマウスを置くと、詳細が表示されます。チャートの表示形式が「棒」グラフ(デフォルト)、「折れ線」グラフまたは「積線」グラフのいずれであっても、ツールチップに特定の時間における特定のY軸アイテムのコスト値のサマリーが表示されます。
まず、「レポート」メニューからいずれかを選択して事前定義済レポートにチャート・データを表示し、日付範囲と粒度を調整してから、フィルタやグループ化ディメンション(あるいはその両方)を追加または削除できます(つまり、1つ以上のフィルタに従うか、フィルタと単一のグループ化ディメンションの両方を使用して、コスト・データを表示します)。
調整内容は、事前定義済レポートと一緒に、後で表示できる保存済レポートとして保存することもできます。レポートの保存の詳細は、レポートの保存を参照してください。
チャートの右側の「凡例」ボックスには、デフォルトですべてのデータが表示され、各アイテムが色分けされています。「凡例」アイテムのいずれかをクリックして、そのアイテムのチャート・データをオンまたはオフに切り替えることができます。たとえば、各種サービスとそのコストが示されたチャートを表示すると、「凡例」ボックスに、問合せに関連する影響を受けるすべてのサービスが含まれます。1つ以上のサービスを切り替えると、チャート出力でそれが動的に表示または非表示になります。ただし、「Legend」のデータを切り替えても、表ビューに表示されるデータやダウンロードされる内容は変更されません。
チャートの下にチャートの表形式ビューも表示されます。期間、フィルタリングおよびグループ化ディメンションのオプションを変えて適用すると、これが更新されます。表データを表示しているときに、任意の列ヘッダーをクリックして、昇順または降順でソートできます。
コストを押し上げている要因については、次のトピックを参照してください:
「コスト分析」にデータが表示されるまでに48時間かかる場合があります。
問合せ履歴の表示
ページの上部にある「問合せ履歴」リンクをクリックすると、コスト分析問合せ履歴をいつでも表示できます。このリンクをクリックすると、Oracle Cloud Infrastructure Logging の「監査」ページが開きます。
「監査」ページは、コスト分析関連の監査イベントが表示されるよう、事前にフィルタ処理されています。
「イベントの探索」タブでは、com.oraclecloud.UsageApi.GetUsageタイプのコスト分析問合せイベントの問合せパラメータを表示できます。イベント・エントリのJSONビューを展開して、additionalDetailsノードにある問合せパラメータを表示します。
次に、表示される問合せフィールドを示します:
- endTime
- granularity
- queryType
- startTime
- tenantId
例:
{
"datetime": 1650325072577,
"logContent": {
"data": {
"additionalDetails": {
"endTime": "<time>"
"granularity": "<granularity>"
"queryType": "<type>"
"startTime": "<date-time>"
"tenantId": "<unique_ID>"
}
フィルタ
フィルタの追加、編集、削除の方法、およびフィルタ・ロジックについては、次を参照してください。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 「開始日/終了日(UTC)」で、期間を選択します。
- 「表示」で、「コスト」か「使用状況」のどちらを表示するかを選択します。
- 「フィルタ」で、フィルタを選択します。選択したフィルタに固有のダイアログが表示されます。たとえば、「サービス」を選択した場合は、リストからサービスを選択します。必要に応じて複数のサービスを追加することも、「X」アイコンを選択してサービス・フィルタを削除することもできます。フィルタ条件の選択が終了したら、「選択」を選択します。
- 「適用」を選択して変更を適用し、選択したフィルタを使用してチャートおよび表をリロードします。
- すでにチャートに適用されているフィルタを編集するには、そのフィルタをクリックします。フィルタのダイアログ・ボックスが表示されます。
- フィルタ・ダイアログ・メニューから1つ以上のフィルタを選択し、「選択」をクリックします。
- 「適用」をクリックして変更を適用し、選択したフィルタを使用してチャートおよび表をリロードします。
- チャートに適用されたフィルタを削除するには、「すべてのフィルタのクリア」をクリックするか、「フィルタ」の横の「X」アイコンをクリックします。
- 「適用」をクリックして変更を適用し、選択したフィルタを使用せずにチャートおよび表をリロードします。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 「レポート」から、事前定義済レポートの1つを選択するか、新しいレポートを作成します。
- 「開始日(UTC)」で開始日を選択します。
- 「終了日(UTC」で、終了日を選択します。ノート
履歴データがテナンシ用にバックフィルされているために、すぐには表示されない場合があります。プロセスが完了すると、最大12か月分の過去の消費データが使用可能になります。 - 「適用」をクリックします。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 「レポート」から、事前定義済レポートの1つを選択するか、新しいレポートを作成します。
- 「フィルタ」から、「タグ」フィルタを選択します。
- 「タグ」ダイアログ・ボックスで、次のように入力します。これらのフィールドの説明は、タグ付けの概要を参照してください。
-
タグ・ネームスペース
-
タグ・キー
-
タグ値
-
- 「選択」をクリックします。
- 「適用」をクリックします。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 「フィルタ」から、「コンパートメント」フィルタを選択します。
- 「コンパートメント」ダイアログ・ボックスの「コンパートメントのフィルタ」で、コンパートメントのフィルタリング・オプションを選択します:
- 名前別
- OCID別
- パス別(たとえば、root/compartmentname/compartmentname)
ノート
コンパートメントによるフィルタリングでは、選択したコンパートメント内のすべてのリソースおよびその子コンパートメントに関連する使用状況とコストが表示されます。 - 「適用」をクリックします。
- コストをフィルタすると、「フィルタ」の横に、タグまたはコンパートメント・フィルタの名前が付いたラベルが表示されます。フィルタをクリアするには、「X」アイコンをクリックして、「すべてのフィルタのクリア」をクリックします。
フィルタ・ロジック
複数のフィルタを指定する場合、特定の各フィルタ内ではOR、異なるフィルタ間ではANDを使用します。たとえば、サービスがコンピュート、ブロック・ストレージ、オブジェクト・ストレージ、データベースであり、タグのタグ・キーが"MyKey"のフィルタを適用すると、(Compute OR Block Storage OR Object Storage OR Database) AND Tag Key "MyKey"に対するデータが表示されます。
ただし、タグ・フィルタは一意のケースです。結合されたORとして機能する複数のタグ・フィルタを追加できます。
タグ・キー値は、使用可能なタグ・キー値を選択しようとすると、10つのみ取得され、リストに表示されます。または、フィルタ対象のタグ・キー値を手動で入力することもできます。
複数のフィルタを使用したコストの表示
最初に単一のフィルタに基づいてコスト分析チャート・データをフィルタし、その後フィルタを追加できます。例:
- 「グループ化ディメンション」を「サービス」に設定して、サービス別にコストを表示します。
- 「フィルタ」から、タグによるフィルタを追加します。
- タグ・ネームスペースを選択します(この例では、選択したネームスペースとして"Financial"を使用します)。
- タグ・キーを選択します(この例では、選択したキーとして"Owner"を使用します)。
- 「いずれかの値と一致」(AND条件)または「次のいずれかと一致」(OR条件)のいずれかを指定します。
たとえば、"alpha"が値で、「次のいずれかと一致」が選択されている場合、所有者として"alpha"を持つすべてのサービスが表示されることを意味します。逆に、複数の値"alpha"および"beta"が選択されており、「次のいずれかと一致」が選択されている場合、これはOR条件(つまり、"alpha"または"beta"値と一致するタグ・キー"Owner"を持つ、"Financial"ネームスペースのすべてのサービスのコストを表示するフィルタ)に相当します。
- 「選択」、「適用」の順にクリックし、フィルタされた情報を含む「コスト分析」チャートをリロードします。
タグによる別のフィルタを追加して、データをさらに分類することもできます。例:
- 「フィルタ」から、タグによるフィルタを追加します。
- タグ・ネームスペースおよびタグ・キー("Cost Center"ネームスペースなど)を選択します。
- 「次のいずれかと一致」を選択し、たとえば、"1234"または"5678"のコスト・センター値でフィルタします。
「選択」、「適用」の順にクリックすると、このフィルタによって、作成したばかりのタグ・フィルタに加えてこの2つ目のタグ・フィルタが適用された("Financial"ネームスペース、タグ・キー"Owner"、"alpha"または"beta"値 + "1234"または"5678"の値を持つ"Cost Center"ネームスペース)すべてのサービスのコストが表示されます。2つのタグ・フィルタを合せると、実質上前のフィルタとのANDに等しくなります(2つのフィルタは「フィルタの追加」ドロップダウン・リストの横に表示されます)。
または、2つ目のタグ・フィルタ("1234"または"5678"の値を持つ"Cost Center"ネームスペース)のかわりに、サービス・フィルタ(NETWORK)を追加できます。これにより、"alpha"または"beta"の両方の値と一致し、かつ、NETWORKサービス・タイプでフィルタされるタグ・キー"Owner"を持つ、"Financial"ネームスペースのすべてのサービスのコストが表示されます。
グループ化ディメンション
グループ化ディメンションを使用すると、データの集計方法は変更されますが、合計は変更されません。リソースの特定のフィールドにリソースの値がない場合は、それらのリソースの合計を反映する「値なし」列が表示されます。GEN_1の製品には、多くの場合、可用性ドメイン、コンパートメントまたはリソースIDがありません。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 「開始日/終了日(UTC)」で、期間を選択します。
- 「表示」で、「コスト」か「使用状況」のどちらを表示するかを選択します。
- 「グループ化ディメンション」で、目的のグループ化ディメンションを選択します。「コンパートメント」または「タグ」を選択すると、追加のコンパートメントまたはタグ選択フィールドが表示されます。
- 「適用」をクリックして変更を適用し、選択したグループ化ディメンションを使用してチャートおよび表をリロードします。
- グループ化ディメンションを変更するには、「グループ化ディメンション」でそれを選択します。
- 「適用」をクリックして変更を適用し、新しいグループ化ディメンションを使用してチャートおよび表をリロードします。
コストを消費しているリソースの識別
チャートに表示された、たとえばデータベース・サービスの使用量が多いことに気付き、どのリソースが原因であるかを特定する場合は、「グループ化ディメンション」リストからリソースOCIDでグループ化できます。次に、「フィルタ」からサービス・タイプ(この例では、データベース)のフィルタを追加し、「適用」をクリックしてチャートをリロードします。
チャートがリロードされ、チャートのデータ・ポイントにカーソルを置いたときと「凡例」ボックスの両方で、データベース・コストを押し上げていたリソースOCIDが表示されます。これらのリソースOCIDは、チャートの下のデータ表にも表示されます。必要に応じて、「タブ・アクション」をクリックし、「表をCSVとしてダウンロード」または「チャートのダウンロード」を選択して、この情報を保存できます。
「凡例」ボックスは、チャートが最初にロードされたときはデフォルト・サイズに設定されていますが、ボックスをクリックしてドラッグし、ボックス内の長い項目(OCIDなど)を簡単に読み取れるようにすることができます。
リソースの詳細については、OCIDをコピーしてコンソールの「検索」ボックスに入力し、コストを押し上げているリソースを特定してください。
コストを特定するためのサービスとSKUまたはサービスと製品の説明によるグループ化
場合によっては、サービスに複数のSKU番号が表示されることがあります。サービスとSKU(部品番号)でグループ化すると、同じサービスに複数のSKU番号が「凡例」ボックスに表示されます。たとえば、「凡例」ボックスに複数のコンピュート・エントリがあるが、それらのSKUが異なる場合、基礎となるインフラストラクチャ・コンポーネントを複数使用しているリソースが1つあることを意味します。このケースは、実際にはブロック・ストレージで最も一般的です(複数のブロック・ストレージ・エントリが異なるSKUで表示されます)。具体的には、ブロック・ストレージの場合、ストレージ自体に対して課金されますが、ブロック・ストレージからのデータ転送に対しても課金されます。その結果、複数の「ブロック・ストレージ」アイテムが異なるSKU番号で「凡例」ボックスにリストされます。例:
Block Storage / <SKU number 1>
Block Storage / <SKU number 2>
Block Storage / <SKU number 3>
Block Storage / <SKU number 4>
この同じタイプのデータを表示する別の方法として、「サービスと製品の説明」グループ化ディメンションを使用する方法があります。「凡例」ボックスは同様にソートされますが、データの表示方法は異なります。つまり、実際の製品説明に従うか、関連付けられているSKUに従うかです。例:
Block Storage / Block Volume - Backup
Block Storage / Block Volume - Free
Block Storage / Block Volume - Performance Units
Block Storage / Block Volume - Storage
デフォルトでは、これらの説明は長くて見えない場合があるため、「凡例」ボックスのサイズを変更して見えるようにする必要があります。
データベース・サービスも有用な例です。データベースのインスタンスが異なる場合があり、データベース・サービス内のブロック・ストレージに対しても課金されます。たとえば、このような場合、次のエントリが凡例に表示されます:
Database / DBaaS - Attached Block Storage Volume - Standard Performance
ネットワーク転送のデータベース・サービスでも課金されます。例:
Database / Oracle Autonomous Data Warehouse - Exadata Storage
アプリケーション・バージョンのライセンス料も発生する可能性があります:
Database / Database Cloud Service - Enterprise Edition High Performance
コストおよび使用状況レポートは、コスト分析チャートで確認したこのような情報をさらに切り分ける場合に適した方法です。たとえば、コスト・レポートで、同じSKU番号がブロック・ストレージにも関連付けられていることがわかります。その結果、二重請求されたのではないかと疑問に思います(ただし、実際にはそうではありません)。実際のコストを調査するには、まずSKUでコストCSVスプレッドシートをフィルタします。特定のSKUを使用してCSVにフィルタを適用すると、製品/説明列から消費しているサービスを確認できます。たとえば、あるSKUが多くの「ブロック・ボリューム - パフォーマンス・ユニット」を使用している可能性があり、この列に「DBaaS - アタッチされたブロック・ストレージ・ボリューム」も表示されていることに気付きます。
コスト・レポートを表示すると、コスト/製品Sku列と製品/説明列は互いにマップされ、CSVでは隣接する列です。レポートに表示されるこれらのフィールドおよびその他のフィールドの詳細は、コスト・レポートを参照してください。
コスト詳細データのダウンロード
任意の「コスト詳細」タブの「タブ・アクション」メニューから:
- 現在の「コスト詳細」タブからデータのCSVファイルをダウンロードするには、「表をCSVとしてダウンロード」オプションを選択します。開いた「エクスポートの確認」で、「確認」をクリックします。これで、ファイル名に現在の日付が入ったCSVファイルをダウンロードできます。
- チャートおよび表データをPDFにエクスポートするには、「現在のタブをPDFとしてダウンロード」オプションを選択します。開いた「エクスポートの確認」で、「確認」をクリックします。これで、「日付別コスト詳細」タブの名前とともにPDFファイルを保存できます(このPDFファイルの名前には、現在のタイムスタンプが付いています)。
- 現在の「コスト詳細」タブから、チャートのPNGイメージをダウンロードするには、「チャートのダウンロード」を選択します(ファイル名には、現在の日付が入ります)。チャート・イメージには凡例アイテムが含まれ、選択した時間範囲、適用済フィルタおよびグループ化ディメンションが反映されます。
レポートの保存
コスト分析の「レポート・アクション」メニューを使用して、保存済レポートを作成します。レポートには、後でコンソールを終了してコスト分析に戻ってから、日付、フィルタ、粒度またはグループ・ディメンションのセットを再指定することなくアクセスできます。保存したレポートは、後で名前変更、更新または削除できます。最大10個のレポートを保存できます。
事前定義済のコスト分析レポートのいずれかを変更して保存レポートを作成し、カスタム設定を新規レポートとして保存できます。新しいレポートには、独自のフィルタ、グループ化ディメンション、粒度および日付範囲の設定のセットを含めることができます。
レポートを保存するには、適切なポリシーも必要です。詳細は、必要なIAMポリシーを参照してください。
コスト分析レポートを保存するには:
新しい保存済レポートは、今後「レポート」メニューの「保存済レポート」の下から選択できるようになりました。「スケジュール済レポート」ページを使用して、スケジュールに基づいて保存済レポートを実行することもできます。詳細は、スケジュール済レポートを参照してください。
レポートは10個までという制限を超えた場合、新しいレポートで上書きする既存のレポートを「既存のレポートを上書き」ボックスから選択する必要があります。
保存したレポートは、名前変更、進行中の変更をリセット、更新または削除できます。
- 「レポート」メニューからレポートを選択します。
- 「レポート・アクション」から、「名前変更」を選択します。「レポート名の編集」ダイアログが表示されます。
- 「名前」に新しいレポート名を入力し、「保存」をクリックします。レポートが更新され、変更されたという通知が表示されます。
- 「レポート」メニューからレポートを選択します。
- 復元する変更を行った後、「レポート・アクション」から「リセット」を選択します。レポート名の横の(編集済)というテキストが消えて、レポートを元の状態にリセットしたことが示されます。
- 「適用」をクリックして、チャートおよび表データをリロードします。
- 「レポート」メニューからレポートを選択します。
- 日付、フィルタ、粒度またはグループ化ディメンションを必要に応じて変更します。
- 「レポート・アクション」から、「更新」を選択します。レポートが正常に更新されたという通知が表示されます。
- 「適用」をクリックして、チャートおよび表データをリロードします。
- 「レポート」メニューからレポートを選択します。
- 「レポート・アクション」から、「削除」を選択します。削除の確認が表示されます。
- 確認で、「削除」をクリックしてレポートを削除します。レポートが削除され、関連するチャートおよび表データが消失するという通知が表示されます。
- 「レポート」メニューから別のレポートを選択するか、新しいカスタム・レポートを作成します。
レポートへのカスタム・タブの追加
デフォルトでは、コスト分析には、時系列ベースのチャートと表形式出力が表示されます。カスタム・タブを使用すると、グループ化ディメンションの任意の組合せに基づいて、チャートと表形式出力の両方を含むタブを追加して、レポートをカスタマイズできます。
カスタム・タブを保存済レポートに保存せずにコンソールの「コスト分析」セクションから移動した場合や、カスタム・タブを保存せずにサインアウトした場合、コスト分析に戻ったときにそのカスタム・タブは使用できません。
これでカスタム・タブとカスタム・レポートが保存されました。新しいタブのチャートと表形式のデータ出力は分析に使用できます(チャート・データの表示および作業も参照してください)。
たとえば、どのサービスがコストを押し上げているかをリージョン別に表示する場合は、「表の行」として「リージョン」を選択し、カスタム・タブの「表の列」設定で「サービス」を選択します。「リージョン別コスト」では、チャートのX軸にサービス使用状況の観点からリージョンが表示され、Y軸にコストが表示されます。「詳細」の表形式出力では、表の各行に各リージョンがリストされ、特定のリージョンにおける各サービスのコストが各列に表示されます。
カスタム・タブを保存した後、さらにタブ(レポートごとに合計5つまで),を追加したり、タブを編集または削除したり、カスタム・タブからデータをダウンロードしたりできます。
新しいカスタム・タブを追加する場合と同じステップに従います。新しいタブが作成されると、作業中の保存済レポートに自動的に追加されます。
- 「レポート」メニューから、カスタム・タブを含むレポートを選択します。
- 「コスト詳細」で、カスタム・タブをクリックします。
- 必要に応じて、日付、フィルタまたは粒度を変更します。グループ化ディメンションは、カスタム・タブ設定によって決定されるため、変更できません。
- 「タブ・アクション」から、「タブの編集」を選択します。「名前」、「表の行」および「表の列」フィールドを変更できます。
- 「保存」をクリックします。通知が表示され、カスタム・タブのデータがリフレッシュされて変更が表示されます。
- 「レポート」メニューから、カスタム・タブを含むレポートを選択します。
- 「コスト詳細」で、カスタム・タブをクリックします。
- 「タブ・アクション」から、「削除」を選択します。「カスタム・タブの削除」削除確認が表示されます。
- タブを削除するには、「削除」をクリックします。タブが削除されたという通知が表示されます。
コストの予測
コスト分析を使用すると、過去の使用状況データに基づいて、将来の使用状況および消費の情報を見積ることができます。
予測値は、過去の使用状況トレンドに基づく単なる見積であり、実際の使用状況とは異なる可能性があります。
コスト分析の検索設定の説明についてはコスト分析問合せフィールドを、検索の実行の詳細はチャート・データの表示および作業を参照してください。
コスト分析での予測には、次の特徴があります:
- 予測には指数平滑法が使用されます。
- 「毎日」粒度で予測を行えるようにするには、少なくとも10日間の履歴データが必要です。日付範囲フィールド(開始日/終了日(UTC))はこれに従って調整されます。
- 「毎月」粒度で予測を行うには、少なくとも3か月間の履歴データが必要です。「毎日」粒度の場合と同様に、日付範囲フィールド(開始日/終了日(UTC))はそれに従って調整されます。
- 予測できるのは実際の使用状況が存在する範囲までです。たとえば、15日間の履歴データしかない場合、予測できるのは15日間のみです。4か月間のデータしかない場合、予測できるのは今後4か月間のみです。
- 「毎日」粒度での予測の最大限度は93日です。「毎月」予測の最大限度は12か月です。
- 24時間の遅延が組み込まれているため、直近の24時間は常に予測されます。同様に、「毎月」予測モードでは、現在の月がどこまで進んでいるかに関係なく、現在の月は常に予測されます。
- 実際の使用状況が存在する連続した日付からの予測のみ実行できます。つまり、今日が3月26日の場合、日付範囲は少なくとも3月24日から始まる必要があります。
予測コストを表示するには:
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 必要に応じて、検索パラメータを変更し、「予測の表示」を選択します。最初に「予測の表示」を選択してから、検索設定を選択することもできます。いずれの場合も、予測データを表示できます。
- 「適用」をクリックします。
チャートに予測データがリロードされます。すべてのチャート・タイプ(棒、折れ線または積上げ折れ線)で、チャートの右端(のグレー表示されている部分)に「予測」セクションが表示されます。さらに、「合計(予測を含む)」コスト合計フィールドがチャート上部の「期間」および「累積コスト」フィールドの後に追加されます。最後に、予測データはチャートの表形式ビューにも表示されます(予測列がグレー表示された行として追加されます)。
設定内容を予測データも含めて保存済レポートとして保存することを選択できます。データのCSVファイルまたはチャートのPNGファイルをダウンロードすることもできます。このファイルには、予測データが含まれています。
サブスクリプションの詳細およびコストの表示
テナンシは、テナンシのタイプに応じて、サブスクリプションの詳細を表示できます。「サブスクリプションID」グループ化ディメンションを使用して、テナンシのサブスクリプションの観点からコストを表示することもできます。
サブスクリプションの詳細を表示できますが、特定のタイプのテナンシについてのみです:
- テナンシが組織内の親テナンシの場合、「コスト分析」ページの上部で「サブスクリプション詳細の表示」リンクが使用可能であり、ここから親テナンシと任意の子テナンシのサブスクリプション詳細を表示できます。
- テナンシが組織内の子テナンシの場合、子テナンシはコスト分析でサブスクリプション詳細を表示できないため、そのようなリンクは使用できません。
- テナンシが組織の一部ではないスタンドアロン・テナンシの場合、「サブスクリプション詳細の表示」リンクが使用可能です。組織内の親テナンシに似たサブスクリプション詳細を表示できますが、若干の違いがあります。
対象となるテナンシの「サブスクリプション詳細の表示」をクリックすると、「サブスクリプション詳細」パネルが表示され、詳細が表形式でリストされます。表には次のフィールドが含まれています。
- サブスクリプションIDノート
組織内の親テナンシの場合のみ。このフィールドは、スタンドアロン・テナンシには存在しません。 - タイプ
- 開始日
- 終了日
- コミットメント(<currency>)
- 使用量(<currency>)
- 残高(<currency>)
- 請求の経過日数
組織内の親テナンシの「サブスクリプション詳細」パネルを表示する場合、表の最初の行は親テナンシのサブスクリプションに対応し、それ以降の行は子テナンシのサブスクリプションに対応しています。一方、スタンドアロン・テナンシの「サブスクリプション詳細」パネルには、スタンドアロン・テナンシのサブスクリプション詳細情報が表示される1行のみがあります。
サブスクリプション別コストの表示
「サブスクリプションID」グループ化ディメンションを使用して、特定のサブスクリプションでフィルタし、テナンシの使用状況がどのサブスクリプションに対して発生したかを特定できます。その結果、特定のサブスクリプションに関連付けられたコスト(スタンドアロン・テナンシの場合)または複数のサブスクリプションのコスト(子テナンシを持つ親テナンシの場合)を表示できます。サブスクリプションIDはチャートのX軸に示され、「凡例」ボックスにもリストされます。
たとえば、デフォルトの「サービス別コスト」レポートを使用し、必ず「サブスクリプションID」をグループ化ディメンションとして選択すると、コスト分析のチャートと表に1つ以上のサブスクリプションID別のコストを表示できます。後で、このようなサブスクリプションIDの使用状況に焦点を当てたカスタム・レポートを保存できます。
詳細は、コスト分析問合せフィールド、チャート・データの表示および作業およびグループ化ディメンションを参照してください。
仮想マシン・クラスタ・プラガブル・データベースからのコストおよび使用状況の表示
コスト分析およびOCI独自のコスト・レポート・タイプを使用して、仮想マシン・クラスタ内のプラガブル・データベースのコストおよび使用状況を表示できます。
コスト分析では、この機能が使用可能になる前に日付範囲を問い合せると、null値が返されます。
コスト分析でプラガブル・データベースのコストを表示するには:
- Exadata Cloud Infrastructure上のOracle DatabasesおよびOracle Exadata Database Service on Cloud@Customerで説明されている前提条件を完了します。
- ナビゲーション・メニューを開き、「請求とコスト管理」を選択します。「コスト管理」で、「コスト分析」を選択します。
- 問合せフィールド、コスト分析インタフェースおよびレポートの作成の詳細は、コスト分析問合せフィールドおよびチャート・データの表示および作業を参照してください。
- 希望する開始日と終了日、および粒度を選択します。
- 「表示」から、「属性コスト」を選択します。
- 「フィルタ」から、「タグ」を選択します。
- 「タグ」ウィンドウで、orcl-cloudタグ・ネームスペース、parent_resource_id_1タグ・キーを選択し、「次のいずれかと一致」を選択した後、仮想マシン・クラスタOCIDを入力します。
- 「選択」を選択します。
- 「グループ化ディメンション」から、「リソースOCID」を選択します。
- 「適用」を選択します。
「日付別コスト詳細」タブのチャートおよび表には、プラガブル・データベースのコストが表示されます。
チャート「凡例」には、親仮想マシン・クラスタおよび各プラガブル・データベースが表示されます。チャートでは、レポート問合せによって返された各プラガブル・データベースのコスト・データのみをビジュアル化できます(親仮想マシン・クラスタ自体は表示されず、プラガブル・データベースのみが表示されます)。
「詳細」表で、各プラガブル・データベースのコスト・データを日付別に表示できます。
コスト・レポート・タイプでプラガブル・データベースのコストを表示するには:
- 「コスト・レポートのダウンロード」の手順に従って、コスト・レポートをダウンロードします。ノート
仮想マシン・クラスタのプラガブル・データベースのコストは、FOCUSコスト・レポートではサポートされておらず、OCI独自のコスト・レポートでのみ使用できます。詳細は、OCI独自のコスト・レポート・スキーマを参照してください。 -
コスト・レポートCSVでは、
tags/列を仮想マシン・クラスタOCIDでフィルタし、lineItem/intervalUsageStart列を特定の日付でフィルタできます。コスト・レポートは、親仮想マシン・クラスタとそのプラガブル・データベースの合計コストを示します。親仮想マシン・クラスタの場合、合計コストがcost/myCost列に表示されます。親仮想マシン・クラスタ行のcost/attributedCost列およびusage/attributedUsage列はゼロの値を示し、仮想マシン・クラスタ内の各プラガブル・データベースの個々のコスト値はcost/attributedCost列およびusage/attributedUsage列で分割されます。ノート
cost/attributedCostおよびusage/attributedUsage列は、この機能が利用可能になる前に生成されたコスト・レポートには存在しません。
APIの使用
APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIのドキュメントおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKの詳細は、SDKおよびCLIを参照してください。
次の操作を使用して、保存済レポートを管理します:
- MONTHLYやDAILYなど、様々な粒度に基づいて問い合せます。
queryTypeを指定します(COST、USAGEなど)。- 異なるディメンション/タグでフィルタおよびグループ化し、SQL問合せのように機能します。
- 最大4つの
groupByパラメータを使用します。
スキーマに準拠する使用量のエンドポイントURIの例を次に示します:
- https://usageapi.<region>.oci.oraclecloud.com/20200107/usage
APIの詳細およびエンドポイントの完全なリストを表示するには、使用量APIを参照してください。
使用量APIでは、MONTLY、DAILYおよびHOURLYの粒度がサポートされます。すべてのstartTimeは包含的で、endTimeは排他的であり、Java部分文字列と同じです。
- HOURLYの場合、最大36時間の期間のみがサポートされ、1時間を超える精度はありません。これは、入力時間に分または秒がないことを意味します。
-
MONTHLYの場合、月の最初の日付から別の月の最初の日付までのみがサポートされます。たとえば、2020-06-01T00:00:00Zで、最大12か月の期間です。
-
DAILYの場合、最大90日の期間で、1日を超える精度はサポートされません。これは00:00:00として入力する必要があります。たとえば、2020-06-01T00:00:00Zです。
APIレスポンスでは、ディメンションはgroupByでのみ表示されます。たとえば、"service"がgroupByにない場合、レスポンスの"service"フィールドは空になります。
一度に使用できる
groupByパラメータは4つのみです。groupByリストが空の場合、"currency"がgroupByに追加されます。queryTypeが"Usage"の場合、"unit"がgroupByに追加されます。queryTypeが"COST"または空の場合、"currency"がgroupByに追加されます。computedAmountは、"currency"がgroupByにある場合にのみ正常に機能します。computedQuantityは、"unit"がgroupByにある場合にのみ正常に機能します。
APIはUSAGEまたはCOSTを問い合せることができます。computedQuantityは使用量を表し、computedAmountはコストを表します。使用量を期待どおりに取得するには、queryTypeをUSAGEに設定するか、groupByKeyに"unit"を追加する必要があります。これは、単位別にグループ化する場合に使用量が正しく集計/グループ化されるためです。
APIリクエストでのネストされたフィルタリングがサポートされています。フィルタのリストは、演算子によって評価されます。各フィルタでは、すべてのディメンションおよびタグが演算子によって評価されます。フィルタ・リストとディメンション/タグの同時評価はサポートされていません。つまり、ディメンションまたはタグとフィルタ・リストを同時に空以外にすることはできません。
サポートされている演算子はAND、ORです。次の2つのフィルタは等しいです:
"filter": {
"operator": "AND",
"dimensions": [
{
"key": "service",
"value": "compute"
},
{
"key": "compartmentPath",
"value": "abc/cde"
}
],
"tags": [
{
"namespace": "compute",
"key": "created",
"value": "string"
}
],
"filters": null
}
or
"filter": {
"operator": "AND",
"dimensions": [],
"tags": [],
"filters": [{
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "service",
"value": "compute"
}],
"tags": null,
"filters": null
}, {
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "compartmentPath",
"value": "abc/cde"
}],
"tags": null,
"filters": null
},
{
"operator": "AND",
"dimensions": null,
"tags": [{
"namespace": "compute",
"key": "created",
"value": "string"
}],
"filters": null
}
]
}ディメンションとフィルタが同時に空以外であるため、無効な例です:"filter": {
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "compartmentPath",
"value": "abc/cde"
}],
"tags": [],
"filters": [{
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "service",
"value": "compute"
}],
"tags": null,
"filters": null
},
{
"operator": "AND",
"dimensions": null,
"tags": [{
"namespace": "compute",
"key": "created",
"value": "string"
}],
"filters": null
}
]
}前述のように、groupByのフィールドのみを表示します。そのため、groupByにタグ関連フィールドを追加する必要があります。例:
"tagNamespace", "tagKey", "tagValue"
tagKeyを追加すると、レスポンス内のすべてのアイテムにtagKeyが設定されます。tagKeyは、tagKeyを追加した場合でも空にできます。これは、一部のリソースにtagKeyがないためです。これらの3つをすべてgroupByに追加して、レスポンスに完全なタグが表示されるようにすることをお薦めします:
"tagNamespace", "tagKey", "tagValue"
タグでフィルタする場合は、フィルタ・オブジェクトにタグを追加する必要があります。これは、tagKey/Namespace/valueの任意のtagKey/Namespace/valueの組合せでフィルタできます。
"tagNamespace", "tagKey", "tagValue", "service", "skuName", "skuPartNumber", "unit",
"compartmentName", "compartmentPath", "compartmentId", "platform", "region", "logicalAd",
"resourceId", "tenantId", "tenantName"
APIコールで使用できるのは、最大4つの
groupByパラメータのみです。"tenantId"および"tenantName"は現在サポートされていません。
"service", "skuName", "skuPartNumber", "unit", "compartmentName", "compartmentPath", "compartmentId",
"platform", "region", "logicalAd", "resourceId", "tenantId", "tenantName"
"tenantId"および"tenantName"は現在サポートされていません。コンパートメント関連のgroupByキー("compartmentName"、"compartmentPath"、"compartmentId")は、他のgroupByキーとは異なります。
結果を期待どおりに得るには、compartmentDepthを使用してリクエストする必要があります。compartmentDepthは1以上6以下です。
コンパートメントのgroupByでは、指定した深さのコンパートメントに、それより深い深さのすべてのコンパートメントの使用量またはコストが集計されます。例:
Root 1
B C 2
D E 3
F 4
深さが1の場合、すべての使用量またはコストはルート・コンパートメントにグループ化されます。
深さが2の場合、深さ2のすべてのコンパートメントに、そのすべての子とともに使用量またはコストが含まれることを意味します。レスポンスでは、ルートにはルートの使用量が含まれ、Bには(B、D、E、F)が集計され、CにはCが含まれます。
フィールドは、フィールドがgroupByにある場合にのみ表示されます。現在レスポンスですべてのフィールドが使用可能なわけではありません。有効なgroupByの例で説明されているフィールドのみがサポートされます。
これは、nullとして設定できます。現在サポートされていません。
APIの動作を理解する最善の方法は、コンソールがAPIをどのように使用しているかを確認することです。リクエスト本文は、Webブラウザのデバッグ・モードで確認できます。
{
"tenantId": "ocid1.tenancy.oc1..<unique_ID>",
"timeUsageStarted": "2020-04-01T00:00:00.000Z",
"timeUsageEnded": "2020-07-01T00:00:00.000Z",
"granularity": "MONTHLY",
"queryType": "COST",
"groupBy": [
"tagNamespace",
"tagKey",
"tagValue",
"service",
"compartmentPath"
],
"compartmentDepth": 2,
"filter": null
}
フィルタを使用せずにリクエストを行うと、ディメンション/タグの値を確認できます。その後、フィルタと正しいディメンション値を使用してリクエストを作成できます。
{
"tenantId": "ocid1.tenancy.oc1..<unique_ID>",
"timeUsageStarted": "2020-04-01T00:00:00.000Z",
"timeUsageEnded": "2020-07-01T00:00:00.000Z",
"granularity": "MONTHLY",
"groupBy": ["tagNamespace","tagKey","tagValue", "service", "compartmentPath"],
"compartmentDepth": 2,
"filter": {
"operator": "AND",
"dimensions": [],
"tags": [],
"filters": [{
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "service",
"value": "compute"
}],
"tags": null,
"filters": null
}, {
"operator": "AND",
"dimensions": [{
"key": "compartmentPath",
"value": "abc/cde"
}],
"tags": null,
"filters": null
},
{
"operator": "AND",
"dimensions": null,
"tags": [{
"namespace": "compute",
"key": "created",
"value": "string"
}],
"filters": null
}
]
}
}
カスタマイズされたスクリプトを記述する場合、Oracleはスクリプトのデバッグをサポートまたは支援していません。CLI、SDKおよびTerraformのみがサポートされています。詳細は、コマンドライン・インタフェース(CLI)を参照してください。例:
oci raw-request --http-method POST --target-uri https://usageapi.us-ashburn-1.oci.oraclecloud.com/20200107/usage
--request-body file:///<system_path>SimpleRequestSummarizedUsagesDetails.json
--config-file ~/Downloads/clitest.confSimpleRequestSummarizedUsagesDetails.json:{
"tenantId": "ocid1.tenancy.oc1..<unique_ID>",
"timeUsageStarted": "2020-03-19T17:00:00.000000-07:00",
"timeUsageEnded": "2020-03-21T00:00:00Z",
"granularity": "DAILY",
"groupBy": [],
"compartmentDepth": null,
"filter": null,
"nextPageToken": "string"
}clitest.conf:[DEFAULT]
user=ocid1.user.oc1..<unique_ID>
fingerprint=<MAC_ID>
key_file=<system_path>/oci_api_key.pem
#tenancy=ocid1.tenancy.oc1..<unique_ID>
tenancy=ocid1.tenancy.oc1..<unique_ID>
region=us-ashburn-1Oracle Cloud Infrastructure SDK (https://github.com/oracle/oci-java-sdk、https://github.com/oracle/oci-python-sdk)でも参照してください。