月次見積費用

オラクル社が提供しているコスト試算ツールは、金額を決める前に、オラクル社のインフラストラクチャとプラットフォーム・クラウド(Oracle IaaS/PaaS)サービスの毎月の使用量とコストを把握するのに役立ちます。

費用の見積りは、お客様が選択するOracle Cloudサービスのカテゴリとそのサービス構成、およびその構成における各リソースの使用量に基づいて、自動的に計算されます。

Oracle Cloudは、初期費用なしで使い始めることができます。オラクル社は、お客様が使用したサービスおよびリソースに対してのみ請求を行います。計画では、費用の見積りの結果を使用して、毎月の使用量に対してどれくらい請求されるかを見積もります。

ノート

費用の見積りは、評価のみを目的としており、提供されるのは正式な見積りではありません。

クラウドの費用の見積り第2世代を使用すると、特定のOracle Cloudサービスの費用を確認できます。お気に入りなどの拡張機能がサポートされ、以前の第1世代の費用の見積りと同じサポートが提供されます。クラウド費用の見積り第2世代は常に最新のオファリングと価格で更新されます。

クラウドの費用の見積り第2世代を使用するには:

  1. Oracle CloudのWebサイトにある「費用の見積り第2世代」ページに移動します。「費用の見積り」ページが開きます。
  2. 「見積り」の下で、見積りを開始するために、いくつかの品目を選択できます:
    • コンピュート・シェイプ
    • サービス
    • 参照アーキテクチャ
    • お気に入り
    • 検索
  3. 見積りの名前を変更するには、デフォルトの「見積り」という名前にカーソルを重ねます。編集アイコンをクリックして、見積り名を変更します。これによって費用の見積りを参照します。見積りを作成するときは、様々な構成を含めることができます。また、各構成に複数のサービスを構成できます。
  4. 見積りの作成を始めるには、サービスコンピュート・シェイプ参照アーキテクチャを追加するか、以前に保存したお気に入りを使用するか、製品または部品番号を検索します。
    • サービス: サービスを使用すると、クラウド・サービスの特定のOCIカテゴリ(コア・インフラストラクチャデータ・レイクハウスアプリケーション統合など)に関して、事前定義済の初期数量を設定できます。

      リストからサービス・カテゴリを選択します。デフォルトでは、「すべてのカテゴリ」が選択されています。「サービス」タブで、「検索」バーをクリックしてリストをフィルタすることもできます。

      たとえば、「アプリケーション統合」を選択すると、いくつかのサービス・オプションが、Oracle Integration CloudOracle SOA Suite for Oracle Cloud Infrastructureおよびプロセス自動化のタイルとともに表示されます。

      選択したサービスの「ロード」をクリックすると、プリセットが構成にロードされます。選択したサービス・プリセットに対応する構成パネルが表示されます。たとえば、「Oracle Integration Cloud」を選択した場合は、インスタンスの数と時間/日 x 日数/月 = <使用率>時間/月という観点から使用率を設定できます。ライセンス・エディション、ライセンス・タイプ、リアルタイム・メッセージ数およびファイル処理量を選択します。

      プリセットの追加が終了したら、「構成の追加」をクリックし、見積りへの追加を続行します。

    • コンピュート・シェイプ: 様々なコンピュート・シェイプのタイプに基づいて見積りを入力できます。「フレキシブル」は、デフォルトで「シェイプ・ファミリ」から選択されていますが、次を選択することもできます:
      • Dense
      • GPU
      • HPC
      • 最適化
      • 標準

      目的のシェイプを選択します。プロセッサでリストをフィルタすることもできます(デフォルトでは「任意」が選択されています)。選択したシェイプについて、「追加」をクリックします。

      コンピュート・シェイプVMの「マイ構成」パネルが表示されます。「利用」で、「編集」をクリックして、インスタンスの数、1日当たりの時間数および月当たりの日数を変更します。

      「シェイプ」で、プロセッサ、VMシェイプ・タイプ、OCPU数、メモリーおよびOSイメージなどの調整を行うことができます。また、容量タイプやバースト可能なオプションなどの価格設定オプションを選択することもできます。

      コンテキスト・メニュー(3つのドット)から、「サービスの削除」を選択して項目を削除できます。製品ページおよびドキュメントは、隣接するメニューでも使用できます。

      一部のシェイプにはストレージ・オプションがあり、ストレージ容量、パフォーマンス・レベルまたはVPUを設定できます。対応するオプションを選択して、200GBのFree Tier割引を適用することもできます。ブロック・ボリューム・サービスのFree Tier許容量は、テナンシ全体でテナンシ当たり合計200GBです。同じテナンシに複数の見積りがある場合、合計200GBのみが適用されます。

      ノート

      すべてのシェイプまたはストレージ・オプションを特定のVMタイプに使用できるわけではありません。

      VMシェイプの追加が終了したら、「構成の追加」をクリックし、見積りへの追加を続行します。

    • 参照アーキテクチャ: このタブから、次を追加できます:
      • ビッグ・データとアナリティクス(大)
      • ビッグ・データとアナリティクス(中)
      • ビッグ・データとアナリティクス(小)
      • データ・サイエンス(大)
      • データ・サイエンス(中)
      • データ・サイエンス(小)
      • Oracle Analytics Cloud (大)
      • Oracle Analytics Cloud (中)
      • Oracle Analytics Cloud (小)
      • Oracle Weblogic Server for OCI (大)
      • Oracle Weblogic Server for OCI (中)
      • Oracle Weblogic Server for OCI (小)

      選択した参照アーキテクチャの「ロード」をクリックすると、構成にロードされます。選択した参照アーキテクチャに対応する構成パネルが表示されます。たとえば、「データ・サイエンス(小)」を選択した場合は、時間/日 x 日数/月 = <使用率>時間/月という観点から使用率を選択できる新しい構成パネルが表示されます。参照アーキテクチャには多数のサービスが組み込まれており、価格設定と使用状況をさらに調整できます。

      参照アーキテクチャの追加が終了したら、「構成の追加」をクリックし、見積りへの追加を続行します。

    • お気に入り: お気に入りは、ローカルにキャッシュされるセッションごとの見積り構成です。後からロードして再利用することができます。「費用の見積り」に戻ってお気に入りの見積りをロードまたはインポートすると、最新のすべての定価が反映されます。お気に入りの保存の詳細は、費用の見積り結果の保存および共有を参照してください。
    • 拡張検索: 「拡張検索」をクリックし、入力フォームで、見積りに追加するOracle製品の名前、サービスまたは部品番号の入力を開始します。また、入力せずに入力フィールドをクリックすると、サービス・プリセット参照アーキテクチャSKUのリストが表示され、そこから選択できます。

      たとえば、「コンピュート」と入力すると、コンピュート関連のサービス・プリセットSKUおよびサービスのリストが表示されます。これらはそれぞれ、リスト内で見出しによって区切られます。

      また、「拡張検索」タブで複数のサービスを選択して、「サービス・プリセット」「参照アーキテクチャ」および「SKU」の望ましい組合せと混在させることができます。

      検索によって見つかった項目の追加が終了したら、「追加」をクリックして構成に追加します。他のタブと同様に、サービス・プリセット、参照アーキテクチャ、SKUまたはサービスに固有の設定を含むパネルが表示され、そこで製品をカスタマイズできます。

    見積りを作成する際には、様々な内容を適切に組み合せることも、必要に応じて、タブに表示されている構成カテゴリのいずれかから開始することもできます。見積りにさらにサービスを追加するには、「構成の追加」ボタンをクリックします。

  5. 見積り品目を構成に追加すると、それらは「見積り」ページにリストされます。このページには、選択したすべての製品およびサービスが、サービス・カテゴリに対応する折りたたみ可能で展開可能なセクションとしてリストされ、それぞれのアイテムごとの費用見積りが表示されます。

    各セクションには、特定のサービスの見積り費用合計が表示されます。各セクションにはコンテキスト・メニュー(3つのドット)があり、その他のオプションや実行できるアクション(SKUの追加など)が含まれます。すべての構成で、「構成の削除」を選択して削除したり、「クローン」を選択してコピーを作成したりできます。

    各製品またはサービスの合計費用も、各セクションの右上に表示されます。

    一方、見積り構成全体の月次見積費用の合計は右上に表示され、見積りを様々な通貨で表示することができます。

例は、例: Oracle Database Cloud Serviceの月次費用の見積りを参照してください。また、見積りをお気に入りに追加する手順や費用見積り構成をエクスポートおよびインポートする手順は、費用の見積り結果の保存および共有を参照してください。

例: Oracle Database Cloud Serviceの月次費用の見積り

この例では、お客様の要件に基づいて、Oracle Database Cloud Serviceの月次費用を見積る方法を説明します。

  1. 「見積り」ページで、「構成の追加」をクリックし、「サービス」タブを選択します。リストから「Oracle Database」を選択します。
  2. 「サービス」タブには、関連するOracle Databaseカテゴリ(仮想マシンExadata Database Cloud Serviceなど)が入力されています。選択したサービスの「ロード」をクリックすると、プリセットが構成にロードされます。たとえば、「仮想マシン」を選択した場合は、「データベース - Oracle Database Cloud Service - 仮想マシン」セクションが構成に追加されます。
  3. 次に、リストから仮想マシン・タイプ(「Oracle Database Cloud Service - Standard Edition」など)を選択し、1時間当たりのOCPU数を選択します。サービスを変更すると、合計費用が表示されます。また、インスタンスの数と時間/日 x 日数/月 = <使用率>時間/月という観点から使用率を設定することもできます。
  4. 他のサービスの追加を続行するか、必要に応じてサービスをカスタマイズします。コンテキスト・メニュー(3つのドット)を開いて「クローン」をクリックすると、このサービス構成に追加するためにさらにコピーを作成することもできます。または、「SKUによる追加」をクリックして、構成にさらに製品を追加します。
  5. サービス構成を削除するには、コンテキスト・メニュー(3つのドット)を開き、「構成の削除」を選択します。サービスを削除するには、コンテキスト・メニュー(3つのドット)を開き、「サービスの削除」を選択します。

見積りが終了したら、「無料で開始」をクリックしてサービスの設定を開始するか、お気に入りに保存するか、見積りをエクスポートしてさらに検討および分析することもできます。

費用の見積り結果の保存および共有

費用の見積り第2世代で月次使用量の見積りに問題がない場合は、見積りをExcelスプレッドシート(XLS)、カンマ区切り値(CSV)またはJavaScript Object Notation (JSON)ファイルとしてエクスポートして保存できます。
重要

費用の見積り第2世代では、アプリケーションにインポートして戻すことができるのはJSONファイルのみです。

費用の見積りの保存

見積りは次のずれかで保存できます:

  • お気に入りへの追加、または
    ノート

    お気に入りは、キャッシュ、Cookieまたはブラウザ履歴をクリアするまで保持されます。
  • XLS、CSVまたはJSONファイルとしてエクスポート。

見積りをお気に入りとして保存するには:

  • メインの「見積り」ページのコンテキスト・メニュー(3つのドット)で、「お気に入りに追加」オプションを使用できます。月次費用の見積りまたは例: Oracle Database Cloud Serviceの月次費用の見積りの説明に従って、原価見積り構成を構築した後で、コンテキスト・メニューを開き、「お気に入りに追加」を選択します。構成がお気に入りに正常に保存されたことを示す通知が表示されます。お気に入りにアクセスするには、「構成の追加」をクリックし、「お気に入り」タブを選択します。お気に入りには、デフォルトで「見積り」に日時が追加されたラベルが付いています。

費用の見積りをエクスポートするには:

  1. メインの「見積り」ページで、コンテキスト・メニュー(3つのドット)を開き、「エクスポート」を選択します。「エクスポート」インタフェースが表示されます。
  2. 「エクスポート・タイプ」で、使用可能なエクスポート・ファイル形式のいずれかを選択します:
    • Excelスプレッドシート(XLS)
    • カンマ区切り値(CSV)
    • JavaScript Object Notation (JSON)
  3. 「ファイル名」に、現在の日付とタイムスタンプを含むデフォルトのファイル名が生成されます。必要に応じてファイル名を編集できます。
  4. 「エクスポート」をクリックします。次に、ファイル・システムのどこにファイルを保存するかを尋ねるプロンプトが表示されます。

保存した見積りのインポートまたはロード

保存した見積りを変更する場合、またはその見積りを確認している場合は、見積りを「費用の見積り」にインポートできます。また、以前にブラウザに保存したサービス構成をロードして、見積りを続行することも可能です。現在のブラウザ・セッションから見積りをロードするには、「見積り」ページの「お気に入り」タブをクリックし、お気に入りのロード・アイコンをクリックします。削除アイコンをクリックして、お気に入りを削除することもできます。

インポート時には、JSONファイル(クラウドの費用の見積り第2世代)または従来の費用の見積りのOCEファイルのみがサポートされます。従来の費用の見積りから最新のものに移行する場合は、従来の費用の見積りの見積りをエクスポートして、そのOCEファイルを最新のクラウドの費用の見積り第2世代にインポートできます。

見積りをインポートするには:

  1. メインの「見積り」ページで、コンテキスト・メニュー(3つのドット)を開き、「インポート」を選択します。「インポート」ウィンドウが表示されます。
  2. JSONファイルをドラッグ・アンド・ドロップするか、ファイル・システムでファイルを参照します。
  3. ファイルを選択すると、ウィンドウ内の「選択済のファイル」の横にファイルが表示されます。
    ノート

    インポートできるのは、一度に1つのJSONファイルのみです。ただし、連続してファイルをインポートすると、情報が見積りに追加され、既存の選択内容は削除されません。
  4. 「インポート」をクリックします。
  5. インポートした費用の見積り構成が、「見積り」ページに表示されます。必要に応じて変更できます。

コンソールでの費用の見積りの表示

コンソールでコンピュート・インスタンスなどの特定のリソースを作成する場合、コンソールにはリソースの月次費用の見積りが表示されます。次の点に注意してください:

  • 見積り費用には、コンソールの見積りにリストされているリソースのみが含まれます。見積りにリストされていないその他のリソースにより、追加コストが発生する可能性があります。

    たとえば、コンピュート・インスタンスの場合、見積りコストにはシェイプ、イメージおよびブート・ボリュームのみが含まれます。インスタンスで使用されるその他のリソース(インスタンスによって消費されるネットワーク・トラフィックなど)は、見積りに含まれません。

  • 見積りは、リソースが1日24時間、月に31日(744時間)実行されていることを前提としています。
  • 見積りは組織のレート・カード情報に基づいていますが、階層ユニットの価格(該当する場合)は含まれません。

OCI製品の価格表へのアクセス

OCI製品の価格表は、コマンド行を使用してすべて表示できます。

価格表にアクセスするには、curlコマンドまたは優先プログラミング言語のあるライブラリを使用して、データにプログラムでアクセスして処理します。有効なJSONがレスポンスとして返されます。

$ curl https://apexapps.oracle.com/pls/apex/cetools/api/v1/products/

リクエスト・ヘッダー:

キー
Accept "*/*"
Connection keep-alive
Accept-Encoding gzip、deflate、br

問合せパラメータ: (オブジェクトをフィルタするためにAPIに送信)

問合せパラメータ 説明
partNumber 部品番号(Bxxxxなど)
currencyCode 価格設定値currencyCodeを指定します。

次にサンプルのレスポンスを示します:

{
    "items": [
        {
            "partNumber": "B88298",
            "displayName": "Oracle WebCenter Portal Cloud Service",
            "metricName": "OCPU Per Hour",
            "serviceCategory": "WebCenter Portal",
            "prices": [
                {
                    "currencyCode": "USD",
                    "prices": [
                        {
                            "model": "PAY_AS_YOU_GO",
                            "value": 0.7742
                        }
                    ]
                }
            ]
        }
    ]
}

JSON価格設定データは、次の観点から構造化および定義されます:

  • 結果の構造
  • 製品価格 - オブジェクト

結果の構造:

属性 タイプ 説明
partNumber 文字列 部品番号(つまり、B部品番号) (B86078など)。
displayName 文字列 [L]表示名(B86078 - Oracle Bare Metal Cloud Service - Dense I/O Compute Capacity - OCPU/時間など)。
metricName 文字列 [L]請求に使用される数量化可能なメジャー(ギガバイト・ストレージ容量/月など)。
serviceCategory 文字列 [L]サービス・カテゴリ(「Compute Cloud Services」など)。
prices 配列 製品価格。

製品価格 - オブジェクト(価格の配列、つまり価格に含まれるパラメータを説明します):

属性 タイプ 説明
currencyCode 文字列 価格設定値currencyCodeを指定します。
model 文字列 価格設定モデル(列挙値: PAY_AS_YOU_GO)。
rangeMin 文字列 層の価格設定の最小数量(境界の数値を含まない)。範囲ベースの価格設定をサポートする製品にのみ適用されます。
rangeMax 文字列 層の価格設定の最大数量(境界の数値を含む)。範囲ベースの価格設定をサポートする製品にのみ適用されます。
rangeUnit 文字列 rangeMinおよびrangeMaxの単位(GB、TBなど)。
value 文字列 currencyCodeの価格の値。