フェイルオーバー
プライマリ・インスタンスに障害が発生した場合、別の可用性ドメインまたはフォルト・ドメインに存在するセカンダリ・インスタンスの1つが、プライマリ・インスタンスとして自動的にプロモーションされます。
フェイルオーバー後、新しいプライマリの現在のバイナリ・ログ・ファイル名と位置が古いプライマリと異なる場合があります。各インスタンスのバイナリ・ログは個別に管理されるため、バイナリ・ログに記録された各トランザクションは、異なるバイナリ・ログ・ファイルと異なるインスタンス内の位置に書き込まれる場合があります。
DBシステムを作成する場合、プライマリ・インスタンスの現在の配置は優先配置と同じです。ただし、フェイルオーバーが発生した場合、セカンダリ・インスタンスの1つがプライマリ・インスタンスとして昇格されます。この新しいプライマリ・インスタンスの可用性およびフォルト・ドメインは、現在の配置です。DBシステムの作成時に選択したプライマリ・インスタンスの優先配置は変わりません。この場合、現在の配置は優先配置と異なり、DB Systemの詳細ページにメッセージが表示されます:
Current placement (<DomainName>) differs from preferred placement, due to failover or maintenance activity.
<DomainName>
は、現在のプライマリ・インスタンスのフォルト・ドメインまたは可用性ドメインの名前です。
プライマリ・インスタンスの配置に関係なく、DBシステムの読取り/書込みエンドポイントのIPアドレスは変更されません。
エラーが修正されると、元のプライマリ・インスタンスはセカンダリ・インスタンスとしてDBシステムに戻ります。別のフェイルオーバーがある場合、元のプライマリ・インスタンスが現在のプライマリ・インスタンスとして昇格されます。
アクティブなインバウンド・レプリケーション・チャネルを持つDBシステムでフェイルオーバーが発生した場合、フェイルオーバーが完了するまでチャネルは一時停止されます。フェイルオーバーが完了し、新しいプライマリ・インスタンスが昇格されると、チャネルは自動的に再開されます。
HeatWaveクラスタのサポート
HeatWaveクラスタを使用する高可用性DBシステムの場合、プライマリ・インスタンスに障害が発生すると、HeatWaveサービスは、障害が発生したプライマリ・インスタンスにアタッチされたHeatWaveクラスタを削除し、新しいプライマリ・インスタンスに新規のクラスタを追加します。以前のHeatWaveクラスタにオフロードされた表は、新しいHeatWaveクラスタに自動的にロードされます。
フェイルオーバー・イベント
フェイルオーバーが発生すると、MySQL - 自動リカバリ・イベントがDBシステムで発行されます。イベントのadditionalDetails.isFailover
プロパティがtrue
に設定され、自動リカバリがフェイルオーバーによるものであることを示します。MySQL - Automatic Recoveryを参照してください。
フェイルオーバーの理由
表16-1フェイルオーバーの理由
フェイルオーバー | Description |
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ハードウェア |
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MySQLサーバー |
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