Oracleでは、ダウンタイムが最小限のロール・メンテナンス・プロセスを使用して高可用性DBシステムをメンテナンスします。メンテナンスは、DBシステムに定義した「メンテナンス・ウィンドウの開始時間」から2時間以内に開始されます。

ローリング・メンテナンス・プロセスは次のステップで構成され、ユーザーからの入力は必要ありません:

1. セカンダリ・ノードの1つがレプリケーション・グループから削除されます。
2. 選択したノードでメンテナンス・プロセスが実行され、メンテナンスが完了するとレプリケーション・グループに戻されます。

   メンテナンス・プロセスは、アップグレードされたセカンダリが、アップグレード中に発生したトランザクションに追いつくまで待機してから、残りのセカンダリのメンテナンスを続行します。

3. 残りのセカンダリ・ノードがレプリケーション・グループから削除されます。
4. 選択したノードでメンテナンス・プロセスが実行され、メンテナンスが完了するとレプリケーション・グループに戻されます。

   メンテナンス・プロセスは、アップグレードされたセカンダリが、アップグレード中に発生したトランザクションに追いつくまで待機してから、プライマリのメンテナンスを続行します。

5. プライマリへの既存の接続が閉じ、新しい接続は許可されません。プライマリ・ノードがグループから削除され、アップグレードされたセカンダリ・ノードの1つがプライマリに昇格されます。このステップでは、新たに昇格されたプライマリが接続を再開する前に短い停止時間が発生します。
   ノート
   
   現在のプライマリ配置が新しいプライマリ配置に変更されます。優先されるプライマリ配置は変更されません。
   ノート
   
   新しいプライマリの現在のバイナリ・ログ・ファイル名および位置は、古いプライマリとは異なる場合があります。各インスタンスのバイナリ・ログは個別に管理されるため、バイナリ・ログに記録された各トランザクションは、異なるバイナリ・ログ・ファイルと異なるインスタンス内の位置に書き込まれる場合があります。
6. メンテナンス・プロセスは古いプライマリ・ノードで実行され、セカンダリ・ノードとしてレプリケーション・グループに戻されます。追加の停止時間を回避するためにスイッチバックは実行されません。必要に応じて、便利なタイミングで手動スイッチオーバーを実行できます。